-エピソード]-(伸羽♂.ver) 
このあたりから。 


下半身裸で抱き合った、俺と紺野の間で時折『ニチャッ』『グチャッ』っとなる音。 
周りに漂う嗅ぎ慣れた青臭い精液の臭い。 

それに混じっている女の匂い。…紺野のエッチな雌の匂い。 

「…な、なんか凄いな。これ」 
紺野の唇を吸いながら、おもわずそんな事を言った。 

「『チュッ』ぇ…えっち…だよ‥ね」 
真っ赤に紅潮した可愛い顔。 
汗でおでこにまばらに貼りついた前髪。 

薄く開いた潤んだ目だけが、恥かしくって逃げるみたいに横を向いた。 

ホテルだとか俺の部屋とか、薄明かりの中ではあったものの、 
おもいっきり明るい所で紺野の女の子の部分をハッキリと見て、舐めて、 
それだけでも俺の分身は暴発しそうにはなっていた。 

シュチュエーションも強烈。 
制服。学校。屋上。 

周りに人は居ないものの、部活の声とか音はビンビン聞えて来る場所で… 
こんな所で未だに告白が出来ない片想いの相手。紺野のあそこに顔を埋めれるなんて。 

なにせそれが、蒸れて生々し過ぎる匂いや味をしていては我慢が出来る訳がない。 
地震か?と思ったくらいに物凄い眩暈がした。 

あの光景と匂いを嗅いだその瞬間に、あまりの興奮で気を失わなかっただけでも幸運だった。 
気を失ってたら白目を剥いて一人勝手に射精してたかもしれない… 

正直、それ自体にあまり快感は期待していなかったスマタ。 
ただ紺野の体温に接触した状態で射精したかった。 

果して女の方は、それが気持ちイイのかそうでもないのか。なんて解かる訳もなく、 
『紺野も気持ち良くなれると思うし』何て言ったのも殆どデマカセだった。 

しかし 

紺野を強く抱き締め、繁みとぴっちりと閉じた両太ももの間に俺の分身を挿し込んだ瞬間に、 
俺の腕の中で当の紺野は小さく震え、「ぁんっ」っと小さく喘いだのを聞き逃さなかった。 

…スマタも感じるんだ。 

安堵した俺は、上部だけに濡れた毛と強いヌメりの感触を与える熱く柔らかい狭い隙間に、 
これ以上ない程に反り勃った分身を、ゆっくりと埋めて行った。 

ギンギンに反りかえった分身を無理矢理水平にするのは若干苦しかったが、 
かえってそれが良かったのかもしれない。 
やや膝を曲げながら挿入したせいで、幹も先っぽも、割れ目に食い込むように入って行った。 

それは、紺野が僅かでも脚の力を緩めれば、 
割れ目を押し開いて中にめり込みそうになる程に… 

紺野自身もその感じが判っていたようで、 
俺の胸に埋めていた顔を上げ、ちょっと悪戯っぽい目で笑った。 

「も、勿論入れないって」 

間違ってでも入れてしまったら、その瞬間に暴発するのは目に見えていた。 
俺は汗を滲ませたその顔を見て苦笑いした。 

俺の唾液と紺野の蜜で濡れているものの、 
紺野は俺の分身が中に入らないように脚に力を入れてたようで、その隙間はキツかった。 
しかし、そのキツさが分身を包む周りの肌やあそこの感触を棹全体にリアルに伝えてくれていた。 

弾力のある内もも。 
僅かにハミ出ているあそこの襞。 
そしてそこから零れている生暖かい紺野の蜜。 

それら全ての感触と温度を絡めながら埋って行く俺の分身… 

―――生で俺と紺野のあそこが接触してる――― 

薄いゴム一枚の違いながらその感激は雲泥の差。 
その感激を噛み締めながら、俺は紺野のお尻を抱えこむようにして 
互いの毛が絡まる程に、目一杯深く分身を挿し入れた。 

俺のその動きが止まった時、乗り直すように僅かに動いた紺野の脚が 
更に強い力で俺の分身を挟み込んだ。 

「ふぁ…ぁ…ぁ…んっ…」 

俺が腰を動かすごとに、悩ましげな声を漏らした紺野。 
首元にかかるその吐息と声は、分身からの刺激よりも興奮をさせた。 
今までに何回か聞いている声ながら、今日はその中でも最も色っぽく、 
そして甘えているように聞こえた。 

それらの興奮から、情けない事にあっという間に射精感が沸きあがった俺… 

射精の瞬間、紺野にかけちゃマズイと腰を引いた。 
だが何を思ったのか、当の紺野は俺の分身が抜けかけた時、 
それを挟みこむみたいに両足に力を入れてきた。 

先っぽだけ紺野の割れ目に挟まれた。 

「こ、紺野…で、出ちゃう。離して…」 
「ふぁ…ぁ、ぅん…」 

そんな会話が有った筈。そして無理矢理腰を引いた筈…… 

いや、確かに一旦は抜けた。先っぽに毛の感触がした。 

だが何を思ったのか、紺野は俺の射精の瞬間に、 
その分身に体重をかけるように乗り直して来た。 

「ん‥はっ!!」 
「あっ…こ、紺野っ…出っ…」 

息を飲むような紺野の声と、俺の声はぼぼ同時だった。 
結局俺は、出口を紺野のあそこに塞がれた状態で思いっきり射精した。 

その射精中、何かうわ言を呟きながら腰を揺らしてた紺野は、 
「ひっ!」という声と共に首をのけ反らすようにして一瞬だけ硬直し、そして脱力した。 

ここまでならまだいい。 
とりあえずその状態で射精を終えた俺は身体を離そうとした。 
だが、脱力しつつも俺の背中に回された紺野の腕は、一向に力を緩めてくれなかった。 
おまけに更に腰を押しつけて来た。 

正直これには戸惑った。 
今までとは別人の紺野に見えたから… 

なんでこれ程淫らに…まさか誰か他の男に開発されて……いや、そんな筈は… 

『……あたし……Aくんとしかしないから安心して……』 

忘れもしない。2度目の時に紺野はそう言った。 

そんな不安を拭うように、俺は押しつけられてくる腰に自分の腰を押しつけた。 

首元に埋っていた火照った顔が涙目のままで俺を見上げた。 

教室で声にならなかった想いを伝えるように、薄く開いている唇を自分の唇で塞いだ。 

「…んっ…はぁっ…はぁっ……かけちゃって…ゴメン。紺野……」 
「ふぅぅっ……んっ…チュッ…はぁっ…んくっ!はぁぁっ…」 

射精の瞬間に紺野に捕まったとはいえ、その状態で我慢出来なかった非は俺にある。 
唇を離した俺はこの状態を謝った。 
しかし目を瞑ったまま無言の紺野は、ネチョネチョする股間を押しつけ、 
それを小さく揺らしながら熱い息をするばかりだった。 

「…気持ち悪くないか?」 
「…はぁぁっ…ん…な、んくっ…何?」 
「い、いや、脚とか。…かけちゃったし」 
「…ん…平気」 

平気といわれても制服や靴を汚しかねないこの状況。 
いや、もしかしたら既に汚れているかもしれない恐れに再度紺野に促した。 

「……早く拭かないと…ソックスに付いちゃうんじゃないか?」 
「…ん…別にいい」 

別にって… 

ソックスならば脱いでしまえば問題無い。 
そんなもんか。と思いつつ、されるがままになっていた。 

ニチャニチャと鳴る音に、見えないその部分の映像を妄想する。 

精液で汚れまくりの半萎えの俺の分身。 
紺野の太ももと股間も精液で汚れてる筈… 
それがお互いの毛に絡み合って…… 

あ! 
射精の瞬間、割れ目の中に先がハマっていたのを思い出した。 

「あそこも拭いた方が…」 
「中じゃないからいい…」 

…そ、そうか。おもいっきりホッとした。 
しかし中ではないにしろ、割れ目の中に残しておくのはあまりにも不安だった。 

「…入れる時マズイだろ。残ってるし…」 
「…その時…拭く」 
「でも気持ち悪『んっ』」 

話しを続ける俺に対して「黙って」と言わんばかりに、 
俺の汗臭いであろう首筋に顔を埋めながら返事をしていた紺野に口を塞がれた。 

そのキスはあまりにも情熱的で積極的で、どこか手馴れてる感じがした。 

その瞬間、驚きと喜びの中に、またあの不安がよぎる。 

―――俺の他に、誰かとこういう行為をしてるんじゃないか――― 

―――やっぱり俺とは身体だけの付き合いなんじゃないか――― 

―――恋愛感情は……――― 

俺の舌を絡め取るように動く紺野の舌。 
首をかき抱くように回された汗ばんだ腕。 
押しつけられた汚れたままの下半身。 

―――これを若しかしたら誰かが……――― 

本当に居るのか居ないのか定かでは無いその相手に嫉妬しながら、 
俺は紺野の腰に回した腕に力を込めた。 


「『…チュッ』…………ちゃん…」 

長いキスの後、うわ言のように紺野が何かを呟いた。 

「何?」 
「…も、もっと…」 
「もっと。って……汚れるだろ…」 
「…いいから、もっと……汚して…」 
「…」 

俺の肩に顔を埋めながらそう呟く紺野に何も言い返せなかった。 

―――こうやって何時も誰かにせがんで……――― 

嫉妬心が益々膨張し、胸を絞めつけて行く… 

しかし、紺野の柔らかい身体の感触やその体温、発している匂いは、 
俺の身体を紺野から離してはくれなかった。 

それから暫くの間、紺野は俺にしがみ付くような状態のまま、 
萎えてしぼんだ俺の分身を自分の割れ目や毛で絡み取ろうとでもするように、 
密着させた下半身を揺らしていた。 
その様子は、まるで熱でうなされているかのようだった。 

方や俺の腕には、抱き締めている紺野を自分だけの物にするかのように、じりじりと力が篭って行った。 

「ぅ…」 
「あ、ご、ゴメン」 

紺野の苦しそうな呻き声に、無意識に篭っていた腕の力を抜いた。 

僅かに冷静さを取り戻した頭が、自分の太ももを布が撫でる感触を伝える。 

「……こ、紺野…スカート汚れる…」 

俺は慌ててそれの下に腕を入れた。 

「…洗う…」 

まだうなされてるような吐息を俺の首筋に吐きながらそう答える紺野。 
状況もイマイチ理解出来ていないようなその答えに僅かに呆れた。 

だが、自分の世界に入り込むと周りが見えなくなる性格は知っている。 

新製品のお菓子の感想や、購買で見つけたパンの話を 
いつもより3倍速で鼻を膨らませながら俺に伝える表情が思い浮かんだ。 

最後には必ず中空を見つめながら「ん〜〜」なんて咽を鳴らして目を細める紺野。 
恐らく味や香りを思い出しながらそのまま一人でニヤニヤ。 
放っておくといつまでもそのままニヤニヤし続ける紺野を何度見た事か。 
しかし、その幸せそうな表情を見たくって食べ物の話題を振る事が多かった。 

今は淫らな牝の部分を見せてくる紺野だが、俺はその表情を思い出し、 
行為に夢中になっているこの紺野が、ただただ可愛らしく、そしていとおしく思えた。 

「帰りマズくないか?」 

すっかり嫉妬心を削がれた俺は、いつもの雑談の中と同じように、 
苦笑いしながら至って冷静な突っ込みをいれた。 

「………じゃあ、脱が…して…」 
「ぅえ゛っ?…………い、ぃいのか?」 

思ってもいなかった返しに声が裏返った。 

「…」 

紺野は俺の首を抱えていた腕をゆっくりと離し、 
俺の胸の中に縮こまるように身を丸めた。 

それはまさに、日頃の俺の突っ込みに我に返って恥かしがる動きにそっくりだった。 

仄かに汗の匂いの混じったシャンプーの香りのする頭が上がった。 
ちょっと悪戯っ子の眼をした真っ赤な顔が無言で頷いた。 

僅かに微笑んだその顔は、すぐに恥かしそうに俺の胸の中に戻って行った。 

髪の毛から出てた耳の先が真っ赤になっていた。 

スカートを裾から丸めるようにたくし上げ、右手でチャックを下ろす。 
ホックを軽く摘んだ途端、俺の手の中に音もなくそれが落ちた。 

「脱がされちゃっ…た…」 

照れと恥かしさを混ぜ合わせた赤い顔が、そう呟いて俺を見つめる。 
その顔を見ながら僅かに身体を離し、中腰になりながらスカートを下ろしかけた。 

「ふぁっ!…め、目瞑ってっ」 

同じく俯いた途端そう言った紺野の手に視界を遮られた。 
素直にそれに従ったものの、一瞬だけでも見えた映像は先程の妄想以上だった。 

汗で光った紺野の下腹部と太もも。 
白い液体をまばらに絡ませながらキラキラと光る繁み。 
ぴったりと閉じた両脚の間をゆっくりと垂れ落ちている薄い精液。 
その付根には、未だ塊のようにドロッとした精液が溜まっていた。 

その上、滴らせた二人の汗で濡れまくっている地面。 
そして目を瞑っても隠せない甘酸っぱい二人分の強過ぎる性臭… 

紺野がスカートから脚を抜く気配を感じながら、 
その一瞬の光景とすぐ目の前からの匂いに強い眩暈を起こした。 

地震かと思った程の強い眩暈… 

匂いを吸い込む毎に、萎えていた分身に熱い物が集中していく…… 

極度の興奮に動けない…胸が苦しい…膝が笑ってる… 
こっそり目を開けてあの光景をもう一度目に焼き付けたいという思いも 
俺の脳みそから瞼の筋肉へ届けてくれなかった。 

無言で俺の手からスカートを取った紺野が、中腰のままの俺の首に腕を回す。 

僅かに遠くなった生々しい匂い。 
その代り、髪と汗の匂いが不思議と切ない感情を急速に湧き上がらせる。 

紺野……… 

おもわずその頭を抱えるようにして、その身体を強く抱き締めた。 

「ぁ…め…目、開けていいよ…」 
「…」 

そう言われたものの、目を開ける事も返事をする事も出来なかった。 
そのままで俺は紺野に抱きかかえられるようにして立ち上がり、 
背中と腰へ移動させた腕に力を込めた。 

「ふぁ…」 

小さく吐息を漏らした紺野が僅かに脱力した。 

「A君…」 

水平ほどに戻りかけていた俺の分身が、またヌメリの絡んだ柔らかな肌の間に挟まれた。 
全てを離したくないという想いが、俺の腕に更に力を込めさせた。 

素肌のお尻にまわした手を引き寄せて、俺からも股間を押し付ける。 

「ふぅぅぅぅ…」 

俺の首に吐き掛けるような紺野の熱い吐息。 
押し付けあった股間の生暖かいヌメリと熱すぎるほどの体温。 
それらは純粋な想いとはどこか真逆の性欲を掻き立てる。 
太陽の熱のせいもあるのだろうが、眩暈は益々強くなっていった。 

鼻で紺野の髪を掻き分けて、うなじにキスをする。 
それに答えるように、紺野も俺のうなじに… 

「こん、の…顔…見せて…」 

そう呟いた俺の声に、恥かしそうに正面に出てきた火照った顔。 
俯き気味の顔を覗き込むように、薄く開いた唇にキスをした。 

目に汗が入ったのか、強く瞑った紺野の左目に唇を移動させた。 
睫毛の柔らかい感触と共に塩辛い味が舌先がした。 

そして再び絡まり合う唇、舌、吐息。 

「…な、なんか凄いな。これ」 
「…えっち…だよ‥ね」 
「出しっぱなしってこんなに興奮するとは思わなかったよ。俺」 

そんな会話をしながら股間を擦りつけ、互いの顔を流れ落ちる汗を舐め合った。 

一人でする時なんて、精液を出しっぱなしで当然こんな変な事をする訳もない。 
出そうになったら当然ティッシュを被せるし、 
精液を自分の身体に擦りつけるなんて、頼まれてもする気にはならない。 

しかし、現に今ここでやっている。 
立ったままで紺野のスマタでおもいっきり射精した俺の分身。 
その分身が放出した液と紺野の蜜、二人の汗が絡まった下腹部を押しつけ合っている。 

まるでそれらを混ぜ合わせて新しい粘液を作り出さんばかりに…… 

だが今は、この変態じみた行為に物凄く興奮し、 
何時の間にか勝手に創造した紺野の相手から、この身体も心も奪い取ろうと、 
射精したてで萎えた筈の下半身は、あっという間に元気を取り戻しつつあった。 

未だ中途半端に起ち上がった分身が紺野のポッチに当たってる… 
肌に貼りついた制服越しでもハッキリ判るブラのレースの模様。 
その奥の硬くなった蕾の形までも… 

汗だくになって湿った制服。 
控えめながらも大きくなっていく吐息。 
強まっていく甘酸っぱい紺野の牝の匂い。 
粘度が緩くなりながらも範囲が広がって行く股間のヌメリ。 
押し付けられた胸は、呼吸や吐息と共に俺を押し込んでくる。 

紺野を抱き締める俺の腕に勝手に力が入っていく… 

―――独占したい…この感触も匂いも……――― 

―――俺が守りたい……この体温も吐息も………――― 

後はもう二人ともただただ夢中だった。 

汗だくになりながら互いを抱き締め、 
背中や腰を撫で、股間を擦り合わせ、唇を咥え、舌を絡ませ合った。 

硬く大きく復活した俺の分身が再びスマタ状態になっていたのにも、 
紺野が俺にしがみ付き、漏れそうになる喘ぎ声を我慢するように、 
塞ぎ合った口が頻繁に離れるまで気がつかなかった。 

「『クチュ』こ、紺野…中…いい、か?」 
唇を離し、薄く目を瞑ったままで俺を見上げて口を開けたままの紺野に囁く。 

切れ落ちた唾液の糸を顎に垂らしながら、下唇を噛み込むように舐めた赤い顔。 
その赤い顔が小さく頷き、一呼吸置いて吐息混じりで言った。 

「…中…入れて……」 

殆ど俺の口の中に注ぐようにそう呟いた唇がまた押し付けられる。 
汗が混じった少し塩辛く、でも甘い紺野の味… 

その瞬間、シテる場所も自分達の姿も意識から全て吹き飛んだ。 

「ふあああっ…」 

背中から胸に滑らせた俺の手に、ふいに紺野が大きな声を零した。 
膝からも一瞬力が抜けたのか、危うく分身が中に滑り込みそうになった。 

それから暫くは断片的で滲んだ映像だけで、俺の記憶はかなり飛んでいた。 

しゃがんで俺の分身を弄っている真っ赤な顔。 
AVで見たような、精液が絡まり透明な糸を引いたお○んこ。 
ソックスの上部に溜まった白い液体。 
俺の口に入った何故か苦甘い味。…紺野自身の味もしたそれ… 
桜色の谷間に埋って行く俺の分身…… 

気がついた時には、給水塔の壁にもたれ掛るようにして背中を見せている 
紺野の細い腰を抱えこんでいた。 

あれ?拭いたっけ?それよりゴム… 

二人が出す諸々の音と部活の音を耳にしながら一瞬だけ頭が冷静になった。 
そしてごく近くから人の気配を感じた。 

奥深く紺野と繋がったままで、その気配の感じた方へチラリと振り向いた。 

?! 

ぼんやりとしたままの視界から、細いシルエットがフッと消えた。 

紺野の荒い息が聞えてる…俺の息も… 

淀んだ空気と溜まった匂いを散らすように風が通り向ける。 

シルエットが消えた給水塔の角から、女の子の髪のようなものが僅かにのぞいた。 

「んっ…は、ぁっ…」 

喉の奥から搾り出すような紺野の声に、そちらに向けていた意識を戻された。 
だがどうしても気になるさっきの影。 
髪で顔が隠れているとはいえ、紺野のこの痴態を誰にも見せたくはなかった。 

背中を大きく反らし、壁に頭をくっつけるように手をついている身体を、自分の胸に抱き寄せた。 
最奥まで埋めていた分身が、裏スジを強烈に擦りながら少し押し出される… 

「あっ…ふっ!…は!ぁぁぁっ!」 

苦しそうな紺野の喘ぎ声を聞きながら、 
寄せた背中から胸を抱えるように抱き締めて、紺野の身体を隠すように背中を向ける。 

「……痛く無い?」 
「…んっ…くっ……へ、平気…」 

まだ僅かに反っている紺野の背中。 
股間を隠すように繁みに片手を下ろし、胸を抱えたままの腕とでその弓なりをそっと伸ばす。 
肩で息をしつつ、その腕を抱えるように掴んだ紺野が、背中をもたせかけてくれた。 

紺野の手で、柔らかな山にギュッと押し付けられる俺の腕… 
頼ってくれるような紺野の重み… 
胸が痛い程熱くなる……パンクしそうな程に…… 

いとおしい熱と香りを首元から発散させながら、見上げるように振り返った紺野。 

潤んで今にも涙が零れそうな瞳。 

「こん‥の…」「A‥君…」 
どちらからともなく唇が合さった。 

――好きだ―― 

この一言が、発音を忘れたかのようにどうしても出て来ない。 

言いたいのに…伝えたいのに…何で…叫びたい程なのに… 

本来ならば、こんな風に身体を合わせている時じゃなく、 
きちんとした状態、お互い冷静な時に言うべき事だとは思う。 

だが、いとおしいという想いはパンク寸前まで大きくなっていた。 
それでも発音できない俺の不甲斐ない口… 

鼻がツンとする…もしかしたらカッコ悪い事に泣いてるかもしれなかった。 

俺の頬に移動した紺野の唇。 
それが線を引くように瞼まで上がって来た。 

…紺野…お、俺… 

慰めるように瞼を撫でる舌に応えるように、抱き締めた腕に力を込めた。 

「ん‥ぁっ」 

力を込め過ぎたのか紺野がうめいた。慌てて力を緩める。 

「……ね、ねぇ…このままで動ける?」 
「ぁ…た、たぶん抜けちゃいそう。でも、何で?」 

やや上擦り気味の声で無意識に答えた俺に、 

「…ぎゅってしてて欲しい…から…」 

紺野はそう呟いて、お返しのように抱えた俺の腕に力を込めた。 

「じゃ、前からで…いい?」 
「ぅん…」 

一瞬でも繋がりを解くのが寂しい。 
分身が包まれていた熱と、紺野の重みや体温を僅かでも逃さないように、 
振り向かせた身体をすぐさま引き寄せた。 

しがみ付くように俺の首を抱えてくれた腕の力も強かった。 
そして押しつけられる熱過ぎる濡れた唇。 

言葉にならない想いを乗せて、俺はその中に優しく舌を差し込む。 
それをもっと求めるように入りこむ紺野の舌… 
ザラリとしたそれを絡め取る俺の舌…… 

吐息と唾液の交換をしながら、俺は濡れてヌメる紺野の片脚を抱え込み、 
粘液の泉の中へ再び分身を押し込んで行った。 

『ンチュッ…クチャッ…』 

「…んっ…ぅんっ…んっ…んっ…」「んっ…うっ…はっ…んっ…んっ」 

余りにも淫らな湿った音。それに混じる苦しげな二つの音。 
それらの音が聞こえる度に、股間に、そして口元に感じる熱。 

その行為に夢中になりながらも、また背中に人の気配を感じた。 
だが、もうどうにも止められなかった。 

「ぁうっ!…」 

仰け反った真っ白で細い首。 
そこを流れる汗を拭うように、顎の裏まで舌を這わせた。 

俺自身の太ももにも汗のような液体の垂れて行く感触がする…… 

「…うっ…あっ…あっ…ふっ…」 

漏れる声を必死に抑えながら、俺の首元に顔を戻した紺野が力一杯抱き締めてきた。 

一瞬抱き締めた身体が沈んだように感じた。 

同時に分身の先がゴツンと当たった。 

それがスイッチだったかのように、紺野のあそこが絡みつくように強烈に締まった。 

「紺…んっっ!…はぁぅ…イ‥くっ!!」 
「…きゅっ…ぅぅぅぅぅ」 

身体も分身も強烈に締め付けられながら、 
今までに経験した事の無い快感が俺の背中を駆け上がった。 


-エピソード]-(伸羽♂.ver) 了