(番外の番外2) 
もしかしたら、お豆にとっては悪夢だった日かもしれないあの日から、数日経った昼休み。 
お豆コト里沙ちゃんは、朝からソワソワと言うかモジモジしてるというか、 
落ち着きも無い上に熱でもあるみたいに顔が赤かった。 
愛ちゃんもそれは気が付いてて、授業が終わって直に私に目配せして来てた。 
うん。…どう見ても朝よりも調子が悪そうだよね。 
授業の資料を置きに、先生の後ろに付いて教室を出て行く愛ちゃんに目配せしながら、 
私はお豆のトコに寄って行って聞いてみた。 

「お豆〜。熱でもあるんじゃない?大丈夫?」 
「うぇっ?こ、こんこん…そ、そんな事ないよ。元気一杯!」 
そう言ってガッツポーズしちゃってるけど、顔は赤くてしんどそうに見える。 
おでこに手を当ててみても特に熱は無いみたい。 

「熱は無いみたいだね。でも、凄く辛そうだけど…」 
「へ、平気平気。」 
「なら良いんだけど…」 
「垣さん、あさ美ちゃん。ごはんにしよ。ごはん!」 
お弁当を抱えて寄ってきた麻琴の元気な声で、その場の会話はあっさり終わった。 
熱も無いみたいだし大丈夫か… 

教室に戻ってきた愛ちゃんも合流して屋上で4人でお弁当。 
移動途中、「里沙ちゃん大丈夫やった?」って愛ちゃんに聞かれたけど 
「熱は無いし本人は至って元気みたい。」とは言っておいた。 
どうも気になるけど、本人が大丈夫って言うなら仕方が無い。 
それは愛ちゃんも同じように思ってるみたいだった。 
当のお豆は、前を一緒に行く麻琴と普通におしゃべりしてるし、大丈夫なんだろう。 

お互いのおかずを突付きあいながら、お弁当もあっという間に食べ終わる。 
「ポカポカして気持ちいいねー」って言ってたと思った麻琴は、大の字になって完全に寝に入っちゃった。 
お豆と愛ちゃんは宝塚が何だとかって話してる。まぁ、お豆が一方的に聞かされてるだけに見えるけど。 
相変わらずの光景。平和でいいねぇ。こういうの。 
寝てる麻琴の鼻を摘んだりして悪戯しながら、そんな事を思っていた。 

だけど、やっぱり気になるお豆の状態。 
顔はやっぱり赤いままだし落ち着きがいつも以上に無い。何かが違う… 
両太ももを撫でる仕草を頻繁にしてる…冷え性だっけ? 
「あ、あたしトイレ。」 
「なに〜。逃がさんざぁー。」 
「『逃がさんざー』じゃなくって、トイレだよ。ト・イ・レ。」 
会話のズレが大きくなって飽き始めたのか、お豆がそう言って立ち上がった。 
酔っ払った人みたいに、お豆の脚に抱き着いて絡む愛ちゃん。 

「愛ちゃん。漏れちゃうから。離してよ。」 
ん?さっきより顔が赤くなってるな…やっぱり熱あるのかも…… 
「え〜……じゃ漏らしちまえ。」 
「漏らせって…コラ!変態!離せ。」 
「変態やぞ〜。あひゃひゃひゃひゃ。」 
笑いながらしつこく絡む愛ちゃんを引っぺがしたお豆が、出口の方に向かって歩き出した。 
「あ、じゃ私も〜」 
少しだけ尿意を催した私もお豆の後を追った。 
背中で「ぐぅー」っていう唸り声。 
振り返ったら、お豆に逃げられた愛ちゃんが、麻琴のお腹を枕にしてグリグリやっていた。 

トイレは階段を降りてすぐにあるから特に会話は無い。 
具合悪そうなのがやっぱり気になって聞いてみたいけど、しつこく聞くのもなんだし… 
そんな事を思いながら、それぞれ並んだ個室に入った。 

ちょっとしか溜まってなかったおしっこも終わり、パンツを上げる。 
水を流そうと、屈んでコックに手を伸ばした時、何かが聞こえた。 

隣に居るお豆の苦しそうな声…もしかして倒れたとか…… 
「大丈夫?どうした?お豆。」 
慌てて水を流して個室を飛び出し、お豆の居る個室のドアを控えめに叩きながら名前を呼んだ。 

「うぇっ?…だ、大丈夫だけど……」 
「苦しそうな声聞えたけど、ホントに大丈夫?」 
「…え?……あ…ぅ…うん。」 
返答があったから倒れたわけじゃないみたい。とりあえずひと安心。 
だけど、しばらくしてもお豆は中から出て来ない。 

「ねぇ。大丈夫?マズくないなら、とりあえず鍵開けて。」 
今度は返答が無い。 
不安に駆られ始めた時、ガチャリと鍵の開く音がした。 
「大丈夫?お豆。入るよ。」 
中に入った私が見たものは、個室の隅に立って顔を赤くして俯いているお豆だった。 

とりあえず鍵を閉めてお豆に聞く。 
「どうした?さっき苦しそうな声聞こえたけど…」 
「ぅ…うん。」 
俯いたままで反応もおかしい。 
…ん?この匂いって…… 

私が何かに気が付いたのを、お豆も気が付いたらしい。 
恥かしそうに、でもどこか辛そうに、目だけ私のほうを向いた。 

そういうシュチュエーションになっているのならいざ知らず、 
食欲が満たされて、のほほんとしている今の私では、あっちのほうは恥かしいだけ… 
何て聞けばいいんだろう。マズイとこで声かけちゃったな…凄く後悔。それも、そこに入っちゃうなんて… 
かと言って、「続きどうぞ。」って言って出るのも気まずいし…やっぱり無言で出るべきか…… 

二人とも無言のままで時間だけが過ぎていく。 

「「あのっ…」」 
「あ、お豆から言って…」 
「あさ美ちゃんから言って……」 
「「……」」 
また暫し、二人とも無言になる。 
とりあえず私は出た方がいいよね… 
「…じゃ……さ、先戻ってるね。」 
そう言って私が個室の鍵に手を伸ばした時、お豆が口を開いた。 

「…怖くって。」 
「え?何が?」 
「…自分で…その……してるんだけど、最後が怖くって……あれから毎晩… 
何かにしがみ付けたら怖くないと思うんだけど……ダメで……枕とかヌイグルミ抱いててもダメで……」 
「その…イクのが…怖いの?」 
「…うん……でもムズムズしちゃって…苦しくって…辛くって……」 
お豆はそう言って、組んだ腕に顔を埋めるようにしてしゃがみ込んだ。 

そうか。調子が悪そうに見えたのって、これだったのか… 
性欲が溜まっちゃって自分でするのに、怖くって最後まで出来ないんじゃ苦しかっただろう。 
あの日、私と愛ちゃんがあんな事しなければ、お豆がこんな辛い思いしなかっただろうに… 

「じゃ…してあげようか?……」 
申し訳無い思いもあったし、辛そうであまりにもみてられなくって、私はお豆にそう言ってみた。 

「えっ?…でも…こんこんに悪いし…恥かしいし……」 
真っ赤になって両手をぶんぶん振るお豆。 
「でも、自分で出来ないんでしょ?最後まで。」 
「…う…うん……」 
「だから私が…」「自分でするから、あさ美ちゃんがギュッってしててくれれば……」 
私の言葉をかき消すように里沙ちゃんがそう言った。最後のほうはフェードアウトしちゃったけど。 
言っちゃってからやっぱり恥かしいのか、また俯いちゃった。 

「じゃ、ギュッてしててあげる。前?後ろ?」 
「ま、前のほうが…いい…」 
「わかった。あ、パンツ…脱いじゃった方が、汚れなくて済むんじゃないかな…後ろ向いてるから。」 
「…そ、そうだね。ゴメン…あさ美ちゃん…」 
背を向けた私に向って、本当に申し訳なさそうな声で里沙ちゃんはそう言った。 
そして衣擦れの音…脚から抜く時に上履きが脱げたのか、「パタン」と音がした。 

「あさ美ちゃん…ゴメン……お願い…」 
小さい声でそう言われ、私は視線を合わせないようにしたままで、里沙ちゃんの腕ごとギュッと身体を抱き締めた。 

里沙ちゃんはスカートの中に右手を入れて触り始めたみたい。左手は私の制服のおへそあたりを握ってる。 
腰は押し付けていないけど、私のスカートにも里沙ちゃんの腕が時折触れる。 
右肩に乗った里沙ちゃんの頭からは、一定のリズムで安定した呼吸が聞える。 
そして時々「クッ」っていう苦しそうな吐息みたいなの…でも、熱を帯びていない…… 

しばらくそうしていたけど、一向に熱を帯びない吐息が不思議に思って、そのままで里沙ちゃんに聞いてみた。 
「…やっぱり怖い?」 
「こ、怖くはないんだけど…あさ美ちゃんにギュッてしてもらってるし…でも……」 
なんだか涙声な里沙ちゃん。 
あまりにも不安に思った私は、抱いてた腕を放して里沙ちゃんを見た。 

目の前の里沙ちゃんは、スカートの中から手を抜いて俯いていた。 
でも左手は強く私の制服を握ったまま…どうしたんだろう? 

「やっぱり具合悪い?」 
「そ…そうじゃなくって……」 
「『でも』って…」 
「あのね…ムズムズして苦しいんだけど触ると痛くって…」 
「やさしくやっても痛いの?」 
「あんまりヌルヌルなんなくって…」 
「え?……それって…濡れない…って事?」 
「…ぅん」 
まさか…… 
「か、感じないの?」 
「なんか痛いだけで……」 
どんどん暗くなっていく里沙ちゃんの表情と声。 
視線を流して見た里沙ちゃんの手も、中指の先がほんのちょっと濡れ光っているだけだった。 

聞いた事はあったけど、不感症ってやつかもしれない。 
もしかして原因はこの間の…… 

焦り始める私。 
とにかくなんとかしなくっちゃ……どうすれば…… 

「じゃ、じゃあ私が舐めてみようか。指より痛くないと思うし…」 
とにかく気持ち良くなるようにしてあげないと。と思った私は里沙ちゃんにそう提案した。 

「は、恥かしいよ。洗ってないんだし……」 
「でも、里沙ちゃんの苦しいのとか、なんとかしないといけないし…」 
「で、でもぉ…」 
モジモジしてる里沙ちゃん。 
気分がえっちになっていれば有無を言わさず。って所なんだけど、私も凄く恥かしい。推す事が出来ない。 
だけど状況が深刻なだけに、そう恥かしがってばかりもいられない。とも思った。 

「と…とにかく、私がしてみるから……」 
「…や…やっぱりまた夜にでも自分でしてみるから……いいよ、あさ美ちゃん…」 
しゃがんで里沙ちゃんのスカートに手を掛けようとした私を止めて、里沙ちゃんはそう答えた。 

「でも苦しいんでしょ?」 
「そ、そうだけど…」 
「里沙ちゃんが臭いとか気になるなら拭けばいい事だし……私は平気だし……」 
「……うん…でもぉ…」 
どうにも埒があかない。どうしたらいいかと悩み始めた矢先、ドアがノックされて外から愛ちゃんの声がした。 

「あさ美ちゃんか里沙ちゃん居る〜?」 
「あ、ゴメン。ちょっと…」 
「あ〜。あさ美ちゃんも調子悪いん?」 
「そうじゃないんだけど…」 
「でー。里沙ちゃんは?」 
「あ、私と一緒に中に居るー。」 
「…」 
一瞬無言になった愛ちゃん。 

「おじゃましました〜〜」 
声が遠くなりながらそんな声が聞えた。……愛ちゃんってば勘違いしてるっ!…いや、半分は当ってるんだけど… 
私は慌てて愛ちゃんを呼び止めた。 

「愛ちゃん待って!ちょっと!違うんだってば。」 
「ん〜…邪魔しちゃったんやないの?」 
少し離れた所から、不機嫌そうな声。 
「いいから。ちょっと。」 
「里沙ちゃん。愛ちゃんなら…いいよね。この事。どうにかしなきゃならないし…」 
一旦愛ちゃんを呼び止めて、無言のままで俯いたままの里沙ちゃんにおずおずと聞いてみた。 
とりあえず里沙ちゃんは頷いてくれた。 

細く個室のドアを開け、手洗いの所に立っていた愛ちゃんを手招きして呼ぶ。 
戻って来てくれた愛ちゃんに、そのままの状態でちょっと不安になって一つ聞いた。 
「マコは…一緒?」 
「ううん。さっきんとこでおもいっきり寝とる。」 
「じゃ大丈夫か。中入って。」 
「え?あ、うん…」 
怪訝そうに入ってきた愛ちゃんは、私と無言のままの里沙ちゃんを見比べている。 
なんかまだ勘違いしてそうな表情…無言のままだし…… 

「私達にも原因有りそうだから、愛ちゃんに聞いてもらってもいいよね?」 
改めて里沙ちゃんに確認を取る。無言で俯いたままで頷く里沙ちゃん。 

「何?原因て。…私達ってなんや?」 
里沙ちゃんや私、そして自分をも指差しながら私に聞いてくる愛ちゃん。 

とりあえず大雑把に状況を説明したら、愛ちゃんは目を丸くした。 
「だから、今、私が舐めてあげようかって言ってた所なんだけど…」 
「とりあえずそうしたほうがええって。里沙ちゃん。」 
私の言葉に真剣な表情をして、愛ちゃんは里沙ちゃんの顔を覗き込みながら優しくそう言った。 

「あさ美ちゃんじゃ恥かしいなら、あーしがしてあげるし…」 
……そういう問題じゃないって…愛ちゃん。 

「と、とにかく臭いとかが恥かしいなら拭けばいい事だし…」 
私がそう言うや否や、愛ちゃんは個室を出て手洗いでジャバジャバやり出した。そしてすぐさま戻ってくる。 

「里沙ちゃん。はい。納得いくまで拭いてええから。」 
そう言いながら、濡れたハンカチを差し出す愛ちゃん。 
「…でもぉ…」 
「昼休み終ってまうから。」 
真剣に、そして強めの口調の愛ちゃんに押し切られたのか、 
躊躇していた里沙ちゃんは、私達に背を向けてスカートの中に手を入れた。  

かなり念入りにあそこを拭いていた里沙ちゃんが、真っ赤になって再び私達の方を向く。 
「じゃ、あーしは後ろからギュッてするから。」 
愛ちゃんはそう言って里沙ちゃんからハンカチをもぎ取って、さっさと里沙ちゃんを背中から抱き締めた。 

「じゃ…じゃあ、いい?」 
するほうの私も恥かしくって、顔が熱い。里沙ちゃんに聞いた声も上擦っちゃった… 
「…ぅ…うん……ゴメン…あさ美ちゃん…」 
首まで真っ赤して目をぎゅっと瞑り、私から顔を背けるように横を向いた里沙ちゃんが蚊の鳴くような声でそう言った。 

「里沙ちゃん。脚開いて力抜いてリラックスして。」 
優しくそう言っている愛ちゃんの声を聞きながら、私は里沙ちゃんの前にしゃがみ込み、膝上のスカートの中に頭を入れた。 
ほんのり篭っていた匂いに、ちょっと興奮が呼び覚まされた。 

スカートの丈が短めのせいで、ほぼ完全に、そしてはっきりと見える里沙ちゃんのあそこ… 
襞の間もポッチも真っ赤に充血している…でも濡れてない。 
ポッチなんて帽子から完全に顔を出しちゃってるのに何で……? 

あまりの事にかなり驚きながらも、その光景にえっちな気分がジワジワと沸き上がって来る。 
でも時間も無いし、私のペースでえっちな気分になるのを待つ訳にもいかない。 
口の中に溜めた唾液を舌にたっぷりと乗せて、時折ヒクついているそこに顔を埋めた。 

口、鼻に当たった里沙ちゃんのあそこはかなりの熱を持っていた。 
これ程熱くなっていちゃ、さぞ苦しかっただろう… 
申し訳無い思いと、辛さを解消してあげたいという思いが一層強くなる。 
私は両手を使ってやさしく割れ目を開き、舌を挿し入れた。 

殆ど冷静な分、匂いや味がリアルに、そして強く感じる… 
ヨーグルトを濃くしたような匂いに混じる、強めのアンモニア臭。そこに微かにえっちな時の匂いがする。 
味も、ちょっと苦味が混じったモッツァレラチーズみたい。そこにキノコみたいな埃っぽさ。 

……自分の中のえっち度が違うと、こんなに感じ方が違うもんなのか… 
でも、いつも食べ物の味とか匂いに当て嵌めてしまうのは私らしいな。何て思ってみたり… 

だけど自分のしてる行為に興奮は益々上昇し、強めの匂いがかえって嬉しくなってしまうのも事実。 
そこの匂いと味を全て堪能しようとするかのように、襞の間、そしてポッチを舐め続けた。 
しかし匂いは若干するものの、一向に涌き出て来ないえっちな液… 
里沙ちゃんを気持ちよく出来ずに、そしてえっちな液が舐められずに辛さばかりが増していった。 

「り…里沙ちゃん。全然感じない?」 
スカートの中から一旦出て、里沙ちゃんを見上げながらおずおずと聞いてみる。 

「ご…ゴメン。あさ美ちゃん。……ちょっとくすぐったいくらいしか…」 
恥かしいと言う事以上に、申し訳なさそうな里沙ちゃんの表情と声。 
どうしたらいいんだろう…私も悲しくなってきた。 

「里沙ちゃん。もっと力抜かんといかんって。」 
凹んでる私達二人を他所に、里沙ちゃんの頭を撫でながら愛ちゃんが優しくそう言う。 
「ぬ…抜いてるつもりなんだけど…」 
おずおずと里沙ちゃんが言う。 

「全然ガチガチや。リラックスして素直に気持ち良くなろうと思わんと!」 
「ど、どうしたらいいんだか判らないんだもん…」 
愛ちゃんの言葉に小さい声で悲しそうに反論する里沙ちゃん。 

「じゃ、奥の手使うか。今度はあーしが舐めるから、あさ美ちゃんは前から抱いてあげて。 
里沙ちゃんは腰引いて、お尻突き出すようにして。」 
愛ちゃんのその言葉に恥ずかしそうにしながらも、 
里沙ちゃんは愛ちゃんに向ってお尻を突き出し、私の肩に顔を埋めるように首に掴まった。 
私も愛ちゃんの言葉に従って、弓なりに反った里沙ちゃんの背中を抱き締めてあげる。 

「やだぁ…」 
私の首に顔を押しつけたままで、里沙ちゃんが声を出した。 
丸見えになってるであろう里沙ちゃんのあそこを、愛ちゃんが手で大きく開いたみたい。 

「…力抜ければ感じそうなんやけどなぁ…感度良かったんやし。」 
愛ちゃんの顔は見えないけど腕の動きを見る限り、あそこをマジマジと観察してるみたいだ… 

「じゃ、奥の手でいくな。」 
そう言った愛ちゃんの頭が里沙ちゃんのスカートに深く隠れた瞬間、里沙ちゃんの身体が大きく震えて妙な声を出した。 

「ふぁ…ふぁ…ひ…ひゃっ…」 

私の首を抱えている腕もとんでもなく震えてる。 
胸も強く押しつけて来て、完全に私にしがみ付いちゃう感じ。 
さっき私があそこを一生懸命舐めた時は、何も反応しなかったのに…… 

どこをどう舐めているのか、愛ちゃんの頭が揺れる度、鼻から抜けるような吐息を吐く里沙ちゃん。 
私が抱き締めていた里沙ちゃんの身体の固さも急激に抜けていった。 

里沙ちゃんが、あまりにもあっさりと熱を帯びた吐息を吐き出し始めた事が不思議で、 
更に私が感じさせられなかったのに、愛ちゃんがそれを簡単にしちゃった事に悔しさも込み上げてくる。 

私からも何か感じさせてあげたい…気持ち良くしてあげたい……何か出来る事…… 

「少しは濡れてきとるけど…」 
里沙ちゃんを抱きかかえながら必死に出来る事を考えてる私の耳に、愛ちゃんのそんな声が聞える… 

「ほっひははんひる?」 
「あ…あんまり……」 
「ひゃあ、ほっひは?」 
「…へ…変な感じぃ……ムズムズするぅ……」 
里沙ちゃんを舐めながら聞く愛ちゃんの声に、私の耳元で辛そうな里沙ちゃんの呟く声… 

「じゃ、またこっちで力抜くしかねぇな…」 
そう言いながら愛ちゃんはまた頭を動かし始める。そしてピクンピクンと反応する里沙ちゃん。 

そんな光景を見てた私の頭に、この体勢で出来る事が一つだけ思い浮かんだ。 
「里沙ちゃん。キスしよ…多分もっと力抜けるし……」 
お弁当を食べた後で臭いとか恥かしいけど、里沙ちゃんの髪の毛越しに耳に直接囁いた。 

恥かしそうに私の首元から頭を外し、目元を赤らめた里沙ちゃんが私を見た。 
愛ちゃんからの刺激に顔を歪め、眉間に皺を寄せたまま目を瞑った。 

「絶対に気持ち良くしてあげる…」 

心に強く誓い、そして里沙ちゃんに優しくそう囁いて口付けた。 

ほんのりとから揚げの味のする里沙ちゃんの唇…私のほうはミートボールかな?…やっぱり恥かしい。 
でも、気持ち良くしてあげたい一心で、里沙ちゃんの口の中を攻め立てた。 

始めのうちは控えめだった里沙ちゃんの舌の動きが、唇を甘噛みし、その裏側を舌でなぞった途端に激しくなった。 
私の舌を飲み込まんばかりに吸い込み、舌を絡ませて来る… 
漏れる吐息も各段に熱を帯び、そして幸せそうな落ちついた表情に変化した。 

私の方もキスの気持ち良さに頭が霞んで来る。 
…里沙ちゃん。気持ち良くなっていいんだよ。……一緒に気持ち良くなろうね…… 
そう思いながら里沙ちゃんを強く抱き締めて、舌を唇を絡ませ合った。 

私のあそこもジンジンし始めて来た時、忘れていた愛ちゃんの声が聞えた。 

「キスしたら一杯濡れて来とるよ。里沙ちゃん。匂いも出とる。」 
「…はふかひいほぉ……んはぁ…へほ…ひもひ…ひもひひょくひゃってきたぁ……」 

愛ちゃんの言葉に恥かしそうに腰を揺らし、私と舌を絡めながらもうわ言みたいに感じてる事を悦び、訴える里沙ちゃん。 
…嬉しい…私のキスで感じてくれてる……もっと感じてっ!……自分でしても怖くない事を知ってっ! 

そう心の中で叫びながら、私の首に絡んでいた里沙ちゃんの左手を取り、 
指を絡めるようにして里沙ちゃんのあそこに導いた。 

さっきとはうって変わってしっとりと濡れ、自ら吸いつくように絡みついてくる襞。 
そこを一緒に擦る度に、塞がれた口から漏れる深い吐息。そして震える身体… 
愛ちゃんが支えていなければ、今にも崩れ落ちそうなくらいにガクガクと震えている腰… 

指に絡みついてくるえっちな液を里沙ちゃんの中指で掬い取り、ポッチに塗り込める。 
だけどそこからの快感が怖いのか、私の手を押し返すように逃げるその手… 

唇を離して、もう何度目か里沙ちゃんに囁く。 
「怖くないから…ギュッてしてるから…気持ち良くなっていいんだよ……里沙ちゃん。」 

トロンとした目で私を見た里沙ちゃんが、私の肩に再び顔を埋めた。回された右腕の力が篭る。 
「…あさ美ちゃん。…愛ちゃん……ありがと………」 
里沙ちゃんが泣きそうな声でそう呟いた。 

安心したのか、控え目ながらあそこを擦り始める私の手が絡んだ里沙ちゃんの手。 
一辺倒で直線的な里沙ちゃんの動きを、私の手が回すように、そして強弱をつけて変化をつける。 
掠るようにポッチを跨ぎ、次は捏ねるように押し込む。 
私の肩に顔を押しつけて、声が出ちゃうのを必死に堪える里沙ちゃんの息が熱過ぎる… 

くちゅっ。くちゅっ。っと篭った音がトイレの個室の中に鳴り響く…… 
いつの間にか音と一緒に充満しているえっちな匂い。ぁぁ…頭がクラクラしちゃう…… 

限界がかなり近いのか、回された里沙ちゃんの腕が、痛いくらいに私の首を絞り込んできた。 
もう少し… 
お尻への刺激も与えようと伸ばした手が何かに触れた。里沙ちゃんの指ごと、ヌメる舌に舐められた。 

…愛ちゃんってばお尻舐めてたのか。あれも力抜けちゃうもんね。 
……いいなぁ…私もお尻舐められたいなぁ…… 

里沙ちゃんがあそこから放ち始めた匂いと音にやられちゃったのか、 
完全にえっちモードに入っていた私は、そんな欲望を沸かせてしまう。 

ねっとりと絡みついてくる愛ちゃんの舌が気持ちイイ… 
この舌で舐められたい…この指で自分のあそこを掻き回したい……あ、今はとにかく里沙ちゃんだ… 

吐き出され、愛ちゃんの唾液でヌメりが増した指で、再び里沙ちゃんの襞の間を掻き回す。 
愛ちゃんがお尻に何かしたのか、「はぅっ!」っていう声と共に里沙ちゃんが腰を引いた。 
それと共に私の指に垂れ落ちるえっちな液の感覚…これならちゃんとイかせてあげられる…… 

その指と里沙ちゃんの指とを合わせて、私はピンと勃ってえっちな液を十分に纏ったポッチを撫で回した。 
途端に全身を痙攣させ、私の肩口で唸り始める里沙ちゃん。 
イって……大丈夫だから…… 

「きゃうっ!」 
ポッチを摘んで軽く引っ張った瞬間、里沙ちゃんはそんな声を上げ、数秒硬直した後に完全に脱力した。 

片腕で私にぶら下るようにして、私の肩で荒い息をしている里沙ちゃん。 
ずり落ちちゃわないように、私は里沙ちゃんのあそこに這わしていた手を離し、 
制服を汚さないように注意しながら里沙ちゃんの背中に回す。 
里沙ちゃんも余韻を拾おうとするように、 
あそこに這わせていた手を私の首を抱え込むように回して来た。 

私がイった後、愛ちゃんの胸に顔を押しつけて余韻に浸るのと同じかもね。 
ふわふわとした感覚のままで誰かの体温を感じれるのって凄く幸せだし。 
そうしてくれる里沙ちゃんが凄くいとおしくって、汚れていない手の方で頭を撫でてあげた。 

必然的に密着した里沙ちゃんの胸が、荒い呼吸と共に上下してる… 
私の顔のすぐ左で自分の腕を握っている里沙ちゃんの左手には、 
蛍光灯に照らされて光っている大量のえっちな液… 

良かった。…里沙ちゃんがちゃんと感じれて。…ちゃんとイけて。…… 

「里沙ちゃん。ちゃんと気持ち良くなれたみたいやね。」 
愛ちゃんもスカートから顔を出して、安心したように声をかけた。 
そして私と同じように里沙ちゃんの頭を撫で始める。 

とにかくホッとした。本当に良かった。 
このまま里沙ちゃんが感じる事が出来なくなっちゃうんじゃないかって、酷く不安だった。 
そうなっちゃったら原因は絶対に私達にあったと思うし… 

里沙ちゃんの落ちついてくる呼吸と愛ちゃんの穏やかで優しい笑顔を見ながら、 
暫くそんな体勢のまま、狭いトイレの個室でゆるやかな時間を過ごした。 

「あ…ありがと。あさ美ちゃんも愛ちゃんも。……凄く気持ち良かった。…怖くもなかったし。」 
ゆっくりと私の身体から離れ、俯きぎみながら里沙ちゃんが言う。 
愛ちゃんは無言のまま、笑顔で里沙ちゃんの頭を撫でていた。 

「良かったね。里沙ちゃん。力を抜いて自分に素直になればちゃんと濡れるから…」 
「…う、うん。」 
恥かしそうに顔を赤らめながら、里沙ちゃんは私に笑顔を見せてくれた。 

その顔が急にびっくり顔に変身。 

「うわっ!昼休み終っちゃう!」 
その言葉に愛ちゃんも目を丸くして腕時計に目をやった。 

「うぅわっ!あと5分もあらへんやん!」 
「…えっ?…えっ??」 
まったりしながら、若干のえっちモードを引き摺ったままだった私もパニックに陥る。 

「と、とにかく里沙ちゃんはあそこ拭いて。」 
「う、うん。あ、まこちーは?」 
「麻琴の事だからまだ寝てるかもしれん。」 
「あ、あたし呼んでくる。」 
「あーし達のお弁当箱も持って来て。里沙ちゃんの手伝うから。」 

狭い個室は3人が動くのには狭過ぎる。壁に当ったり愛ちゃんとか里沙ちゃんとぶつかっちゃったり。 
ワタワタと里沙ちゃんの股間や太ももを拭いている二人を残し、 
私はドタバタと個室を出て、濡れた手を大雑把に洗って急いで屋上に駆け上がった。 

愛ちゃんの予想は当に的中。 
私達のドタバタぶりとはまるっきり逆に、麻琴はコンクリートの上でぐっすりと寝ていた。 
それも寝返りを打ってデコボコの地面にほっぺたを押しつけて……幸せそうに。 

「マコー。授業始っちゃうよー。」 
そう言いながら、ぺちぺちとほっぺを叩いたらその手を払われた。……完全熟睡だ。こりゃ。 
鼻を摘んで呼吸を苦しくさせたら、やっと目を覚ました。そしてのっそりと起きる。 

「ん〜〜…もうなのぉ〜〜。せっかく焼肉食べてたのに〜〜…」 
そう言ってのんきに伸びをしちゃってますよこの人…顔にコンクリの跡付いてるし…… 
そんな寝ボケまなこが私の顔に止まった。 

「…あさ美ちゃん。ほっぺに鼻水付いてるよ〜〜。きったねー。」 
「えっ!?えぇっ??」 
…やばっ…里沙ちゃんに抱き付かれた時かも…… 
慌ててハンカチを取り出して、指をさされた左のほっぺを拭った。 

「きったねー」を連呼する、未だに寝ぼけまなこの麻琴を引き摺りながら、 
もう片方の腕で4人分のお弁当箱を抱え、屋上から階段に飛び出したと同時にチャイムが鳴った。 
授業に間に合わないな。何て思って走ったけど、突然の自習でとりあえずセーフだった。くたびれた。 

控えめながらザワザワしてる教室は、仲の良い子が集まったりして課題のプリントをこなし始める。 
いつもの如く集まるさっきの4人。 

「里沙ちゃん。朝から調子悪そうだったけど、体調戻ったみたいだね。」 
突然、麻琴ののん気な声。 

やっぱり麻琴も気がついてて心配してたんだね。友達ってやっぱりイイもんだね。 

「朝ご飯ちゃんと食べてこなきゃダメだよー。」 
ヘンテコな発音、そして満面の笑顔で麻琴はそう続けた。 

…原因はそっちじゃないんですけど。まぁ、いいか。 

愛ちゃんは笑いを堪え、里沙ちゃんは赤くなりながらも苦笑い。 

色々あるけど、友達ってやっぱりイイもんだね。 

未だにバッチリとコンクリ跡が付いているマコの顔を眺めながら、改めてそう思った。 

-番外の番外2- (了)