―R(あーる)― (SIDE OF ASAMI 番外編) 

         ◇ 

【状況】入室:5 閲覧:0 
――――――――――――――――――――― 
お知らせ:眉毛さんが入室しました。 (22:20) 
――――――――――――――――――――― 



もう片手で収まらないほどの経験をしておきながら、 
その回数が増えるごとに「自分っておかしいんじゃないか?」って不安になっていた。 

はたして『あんな事』はアリなのか、ナシなのか。 

その疑問を晴らす為に、得意なインターネットで調べてみようと思っただけだったのに。 

―――なのにっ、どうしてなんだよぉーーーー!!! 



ぅわぁ… 

もぉ、……ばか〜… 

へ、へぇ〜… 

こ、コラ〜〜… 


インターネットは得意だったけど、検索で出てきたサイトは殆どが怪しげなトコばっかりだった。 
マトモそうなサイトをクリックしても、開くのは変なトコばかり。 
うっかり開いた『大人のおもちゃ』の通販サイトでは、 
ついこの間、愛ちゃんに使われた『ローター』ってのを見つけた。 
あ…いいか、こんな話。 

半分諦めながら開いた何箇所か目のサイト。 
そこはそれまでとは異なるものの、 
いつも見ているわたしの大好きなアイドルのファンサイトとは違って、 
格段にさっぱりしてるTOPページで特に期待していなかった。 
こういうのを『すたいりっしゅ』って言うのかねぇ? 
だけど、メニューにあった体験談ってとこをなんとなく読み始まったらこれがもぉ… 

自分の顔が火照って来るのを自覚しながらも、それを止めることが出来ないの。 
おまけに物凄くドキドキしちゃうし、あそこもムズムズしちゃうし。 

へ、へぇ〜……ゴクッ… 

自分の喉が鳴っちゃったのに我に返る。 
な、なにやってんだ?あたし。 
一人でダメダメ言いながら、そのえっちな体験談のページを即効で閉じた。 

「はぁ…学校の音楽室でねぇ……わっ!わっ!だ、だめでしょ〜こんなのっ!!」 
無意識にパジャマの上からあそこを撫でちゃってたのにも気がついて、慌てて手を離す。 

……………んしょ…シュッ……ゴソゴソ 

わ、わたしったらなにやってんのよ、もぉ〜。 
ちょっと凹みながら、そのサイトを閉じようとした時【ちゃっと】の文字をみつけた。 
更にその下のコメント見たいのを目で追ってみる。 

*楽しくおしゃべりしましょう♪ 
不安なこと。どうしたらいいか分らないことなんかの相談も乗るよ♪♪ 

…相談? 

その二文字に、わたしはちょっと緊張しながらもそこをクリックしてみた。 



【状況】入室:4 (美海 うさP いちご erika) 閲覧:1 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
美海>いちごはいつも反応遅いでしょ(笑)タイピング遅いだけだから心配しなさんな。(22:17) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
erika>お姉ちゃんてw (22:17) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
うさP>お姉ちゃ〜ん!!!(22:16) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
erika>いいなー。みうは何時もラブラブで (T T) (22:16) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
うさP>いちご<お姉ちゃん。いつデートしてくれるんですかぁ?(^-^*) (22:16) 



こ、これってみんな女の子かな? 
疑いの目で発言を読みながらそんな事を思う。 
文字を追いながら、ちょっと濡れちゃったパンツの中に畳んだティッシュを挟み込む。 

美海って人は管理人さんだから多分女の子。 
他の人は…ん〜… 
ざっと読んだ感じでは女の子みたいだけど…はぁ〜… 
それに体験談を書いていた人ばっかりみたいだし……う〜… 

いざとなるとやぱり悩む。 
チャットはわたしの入室を待つかのようにピタッと止まってる。 
ど、ど、ど、どうしよう。 
名前欄にカーソルを合わせて更に悩む。 

や、や、やっぱり止め… 

そう考えたとほぼ同時に新しい発言が画面に映った。 



【状況】入室:4 (美海 うさP いちご erika) 閲覧:1 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
いちご>うさP<浮気するつもりはないんだよねー。今らぶらびだから音符 (22:20) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
美海>いちごはいつも反応遅いでしょ(笑)タイピング遅いだけだから心配しなさんな。(22:17) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
erika>お姉ちゃんてw (22:17) 


一番新しい発言をした人のハンドルネームを見つけた途端、 
わたしは頭に浮かんだ適当な文字を打ち込んでチャットに入っていた。 



【状況】入室:5 (眉毛 美海 うさP いちご erika) 閲覧:0 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
erika>らぶらびってw (22:21) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
眉毛>はじめまして。相談に乗って頂きたくっておじゃましてみました。 (22:20) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
お知らせ:眉毛さんが入室しました (22:20) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
いちご>うさP<浮気するつもりはないんだよねー。今らぶらびだから音符 (22:20) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 


…『眉毛』ってなんだ?この変なハンドルネームは。オイ! 
わたしと似たような悩みとかを持ってたらしい『いちご』さんの体験談を思い出しながら、 
モニターに向かって自分で自分にツッコミを入れた。 

もちろんジェスチャー付きで。 

erikaさんのいちごさんへのツッコミの直後から、三人の挨拶と自己紹介の発言が続く。

美海さん。
猫ってなに?猫って「ニャ〜」の猫ですよね??
どっちかって言うとって、その『どっち』っていう方は犬?ハムスター??
それよりそもそもあなたって人間ですよね??

erikaさん。
割とバイって割り算して掛け算ですか?わたし数学はちょっと…
マグロじゃないよって、じゃあハマチあたりですか?
そうですねぇ…マグロはやっぱりトロだと思うんですが…
っていうか、あなたもちゃんとした人間でしょ?違うの?

うさPさん。
あなたは一体……
そんなにお姉ちゃんが欲しいなら、親御さんに頼んでみたら?あ、無理か。
……?
って、頼むって…パパとママがえっちしないとそん……
!?
ちょ、ちょっとー!なに考えてんのよ〜わたしっ!うわぁ…


―――なんなんのよ〜!この人達。

それら多くの疑問に戸惑いと混乱をするわたしを他所に、皆からの矢継ぎ早の質問が始まった。
自動のページ更新と共に、どんどん流れていく発言の数々。

「ちょ、ちょっと〜早い、早いって!」
「ちょ、し、質問させてくれないのぉー?あんたぁーー」

自信のあった、わたしの『高速ボタン押し』を蹴散らすように発言が続く。
その上、互いの発言への返事も入り込んで物凄いスピード。
お返事しようとした発言も、画面からあっさり消え去っていった。
もう呆気に取られちゃったわたしは、
ボタンから手を離し、両腕を躍らせながら画面に向かって突っ込みを入れるしか手は無かった。

「ちょっ…違うから〜」
「ハゲじゃないって!ぴちぴち女子高生はそんなんで悩まないカラ〜」
「あんた同じこと何回言ってんのよ」
「剃るっ『ガンッ』あつっ!」

机の縁に手の甲をぶつけて我に返った。
家族はもう寝てるんだっけ。大声で一人でしゃべっちゃってたよ…
ぶつけた所をフーフーしながら反省をした。

そんな中、大海原にポツンと取り残された浮き輪みたいに、いちごさんの挨拶文が現れた。

【状況】入室:5 (眉毛 美海 うさP いちご erika) 閲覧:0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
いちご>まゆげさんはじめましてー♪ (22:26)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
美海>erika<ひどーい!でも外人さんって毛がないほうがセクシーだって剃ってるらしいよ (22:25)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うさP>わたしのお姉ちゃんになってくれませんか? (22:25)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
erika>「眉毛」て毛深いのに悩んでるトカ?美海は薄くって悩んでるみたいだけどw (22:25)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
美海>屋外とか刺激的だから凄く感じれるかもよ (22:25)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


――遅っ!

あまりのテンポの遅さに、悩みの原因の一人を思い出す。
そして、是非いちごさんに聞いてみたかった質問を思い出し、
皆の質問への突っ込みもバッサリ放置して、文字を打ち込んだ。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
眉毛>ちょっと前から親友(女の子)の2人とえっちな関係になっちゃいました。 (22:27)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

これに続く肝心の悩み部分を、一気に書かなかったのがいけなかったんだと思う。

……たぶん。



【状況】入室:5 (眉毛 美海 うさP いちご erika) 閲覧:0 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
美海>女の嫉妬は怖いよぉ〜。気をつけないと (22:28) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
erika>参考までにプレイの内容をプリーズ!<3P (22:28) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
いちご>外人さんって毛剃るんだ (22:28) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
erika>ちょっとそういうの試してみたいな<3P (22:27) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
うさP>わたしは何人でもお姉ちゃん欲しいですー? (22:27) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
erika>3P? (22:27) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
美海>二股?それってマズくない? (22:27) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 


…さ、さんぴーって……何、それ?? 

また知らない単語が出てきたけれど、これまたタイミングが合わずに質問出来なかった。 
その代わり、erikaさんのプレイ云々発言に乗ってきた、 
『美海さん』と『うさPさん』にまで、しつっこくプレイの説明を求められた。 

え?えぇぇ〜…い、言わなきゃならないの? 
…ちょっとと言うか、かなり困るんですが。そんなの。 

おもわずパソコンの前で固まっちゃった。今度は踊りもナシ。 

「いちごさぁ〜ん!助けてぇ〜〜」 
そう言いながら画面を凝視。ちょっと待ってみる。 
だけど、続々出てくる発言は他の3人の催促のものばかりだった。 

初対面の人に期待しても無駄なのかもね… 
ガックリとうな垂れてみた。 

でも… 
これも有りか無しかわかんないから聞いてみるのもいいのかも。 
なんて簡単に思い直しちゃったわたしは、 
その時のことを思い出してドキドキしながら、発言を始める事にした。 


【状況】入室:5 (眉毛 美海 うさP いちご erika) 閲覧:0 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
美海>とりあえず黙って>うさP (22:31) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
いちご>ワキは日本人でも剃ってない?(22:31) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
erika>まずはじっくり聞こうよ>うさP(22:31) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
うさP>キャー おそわれたーい? (22:30) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
眉毛>自分でしたこと無いって言ったら、教えてあげるって言われて一人にキスされました (22:30) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
眉毛>きっかけは一人でえっちなことをする時の話題からです。 (22:30) 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 


じ、じっくりって…ち、ちょっとぉ〜。もぉ〜恥ずかしいって〜…… 
…で、でも、相談乗ってもらうにはできるだけ詳しく話さないといけないよね。 
うん。多分それが礼儀ってものだと思う。 

そんな風に思っちゃったわたしは、 
ぽっぺが熱くなるのを我慢しながら、まずはあの日の出来事を詳しく書き込んでいった。 

以下―――

ファーストキスを女の子に奪われました。

友達同士で軽くキスしてるのは見たことあったんですけど、ちょっと気持ち悪いと思ってたんです。

キスされながら、もう一人の子に指の股を舐められちゃったら力が抜けちゃったんです。

キスも舌を入れられちゃったら、気持ち良くって頭が真っ白になっちゃったんです。


                  〜〜中略〜〜


触られるのだけで恥ずかしかったんですけど、すぐにピチャピチャ聞こえちゃったのなんか
死んじゃいたいくらいに恥ずかしかったです。

そしたらフワフワしちゃったりビリビリしちゃったりが大きくなって来て。

速いスピードでエレベーターで上がったり下がったりしてるみたいで。

耳噛まれたらおしっこ漏らしちゃった感じがして。もっともっとフワフワして来て。

なんだか物凄く怖かったんですが、死んじゃうかと思ったくらい気持ちよくなっちゃって。

あっ!て思ったら、全身の力が抜けちゃいました。涙も勝手に出てました。


―――云々。


あれ?…何か反応して欲しいんですけど。
初めてココに来てしゃべり捲くって引かれちゃったかな…

チャットの画面はわたしの発言ばっかりで、誰も反応してくれない。
不安に思って発言をちょっと休憩してみた。
書きながらあの感覚を思い出したせいか、物凄く熱くなってた顔。
それを「熱っい熱っい」言いながら両手で扇ぎながら待ってみる。

…なんか…発音がお風呂上りのオジサンぽいね。このへんで止めとこう。…うん。

…まだ動かない。
「おかしな文章になってたかな?」
動きの止まったままの画面をスクロールして、始めから読み返していった。

ぅわぁ…

もぉ、……ばか〜…

へ、へぇ〜…

こ、コラ〜〜…『んギュムッ』

の、喉鳴っちゃったよ…
自分で書いた文章ながら、なんかドキドキしちゃうね。これ。
顔だけじゃなくって身体までカッカして来るし。
あそこなんてさっきよりムズムズしちゃって、もぅ……

頭はそう考えながら、わたしは知らず知らず太ももをぴったりと閉じて、
ポッチを刺激するようにモジモジ動いちゃっていた。

なんとなく苦しくなって、垂らしていた両脚を椅子の縁に乗っけた。
挟んでたティッシュが貼り付いちゃったのか、ちょっとあそこが突っ張った。

未だに動きの無い画面。
続けたほうがいいのかな?何て思った矢先、新しい人が入ってきた。


【状況】入室:6 (イチゴ 眉毛 美海 うさP いちご erika) 閲覧:0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
erika>続きkwsk (22:52)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
お知らせ:イチゴさんが入室しました (22:52)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うさP>ドキドキしちゃいます〜♥もっと聞きた〜い♥♥ (22:52)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


なんだこりゃ??

とりあえず御挨拶したら、『いちご』さんと同一人物らしかった。
そして久々に発言したうさPさんとerikaさんの催促らしき文。
どう思われてるのか不安を感じながらも、
反応があったことにホッとしたわたしは、また発言を続けることにした。

『触ってあげて』って言われて、その子のヌルヌルのポッチを触っちゃったとか、

コリコリした感触が気持ちよくって撫でてたら、その子がまたガクンガクンして動かなくなっちゃったとか、

上を向いて寝ている子の顔の上に裸で座っちゃったとか、

トイレでウォシュレットしただけのあそこを、ペロペロって口で舐められちゃったとか、

手で弄られた時より死んじゃいそうに気持ちよかったとか、

舐められ始めてスグに腰抜けちゃったとか、

その状態でお漏らししちゃって飲ませちゃったとか、

思わずその子のあそこを舐めちゃったら意外に甘かったとか、

またガクンガクンしたその子に、臭いの無いおしっこみたいのを顔にかけられちゃったとか、

もう一人の子のおなにーもじっくりと見ちゃったとか、

その後起こった、お風呂場での事とか…


更に、その後自分でするのが怖くなって、濡れなくなっちゃった事とか、
学校のトイレの中で、二人に挟まれてキスされながらお尻の穴を舐められちゃったとか、
これがなんだか気持ちよくって癖になっちゃってるとか、
それ以来、その女の子二人のえっちに混ざるようになっちゃってるとか、
ディープキスが大好きになっちゃったとか、
耳とか、首の横とか、お尻の穴とか、膝の裏とか、足の指とかを舐められるのが好きとか、
毎回動けなくなっちゃうとか、
その二人の女の子みたいに、中も弄られてみたいとか…とか……


それらえっちな経験の全てを洗いざらい発言し終わった時は、もうかなりの時間が過ぎていた。
そしてやっぱり返ってこない反応。

返って来たといえばわたしの発言の途中で、
『初めてのオナニーでそれだけ強く逝っちゃったら身体もびっくりするよ』
ってerikaさんの発言のみだった。

結局、わたしの発言が終わって数分経っても、画面に動きが表れることは全くなかった。

「あ!」
それから約5分くらい。やっと画面に待望の動きがあった。


【状況】入室:9 (いちごちゃん ichigo 15 イチゴ 眉毛 美海 うさP いちご erika) 閲覧:0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
お知らせ:いちごちゃんさんが入室しました (23:31)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
眉毛>以上、こんな感じです。 (23:19)


…おーい
…いつの間にか同じような人がウジャウジャ居るし。
…これって多分というか、絶対に『いちご』さんの分身だよね。

困惑。

また画面の動きが止まった。

三分後。今度は『いちごcyan』なる分身が現れた。

「……」
「この人はもう居ないことにしよう。うん」
そう諦めたわたしは残っている筈の三人に向けて、
肝心の悩みの部分を訪ねようとボタンに手をかけた。

だけど、突然現れた新しい発言に思わず固まった。


【状況】入室:10 (いちごcyan いちごちゃん ichigo 15 イチゴ 眉毛 美海 うさP いちご erika) 閲覧:0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うさP>さゆのポッチもっと捏ねてぇ (23:36)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
お知らせ:いちごcyanさんが入室しました (23:35)


――はあ?ポッチ?捏ねて?最後のちっちゃい『ぇ』は何??

更に続けて表れてくる変な発言。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うさP>乳首もぉ (23:40)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うさP>ゆっくりおねがい (23:39)


――ななな、なぁにぃ〜???


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うさP>さゆのえっちなポッチもっと転がして転がして転がしてぇ〜ん (23:41)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うさP>摘まれると気持ちいいのぉ (23:41)


――転がしてって…そもそも『さゆ』ってなに?誰?おーい…

続々出てくるうさPさんのヘンテコイヤラシ発言に、わたしは大いに戸惑った。


どどど、どうすればいいの?これ…
なんだか愛ちゃんとあさ美ちゃんが、お互いを撫でてる時の会話みたいだよ。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うさP>これでぽcっちもとなでt (23:45)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うさP>もおぬるぬるびちゃびちゃあ (23:44)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うさP>お尻もきもちいいのォ (23:44)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うさP>そこ触ってぇ〜 (23:44)


今度は暗号みたいな文字が出てきちゃったし…

「はぁ。なんなのよお〜これ」
あまりの事に大いに引きながら、ため息を吐きつつ画面から目を落としたわたし。
「あ」
そこに目が釘付けになった。

「ポッチ…あった」

あさ美ちゃんのと同じくらいの大きさのそれ。
なんとなくそれに指を乗せてみた。

…ザラザラしてるね。

動かしてみる。

…こんなにコキコキしないよね。

捏ねるように廻してみた。

…もっと、くにょくにょこりこりしてるんだけどなぁ…
あ、あ、あ…濡らさないと痛くしちゃうよ。

右手の中指を口に含んで唾液をまぶして、またそこに触れる。

……

…ほ、ほんのちょっとだけ似てきた。かも。
……き、気持ちイイかな?強すぎるかな?

ドキドキしながら、わたしはチラッと画面に目を戻した。


【状況】入室:10 (strowberry すとろべりー いちごcyan いちごちゃん ichigo 15 イチゴ 眉毛 美海 うさP) 閲覧:0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うさP>もおっとお (23:57)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
お知らせ:strowberryさんが入室しました (23:56)


多分この暗号は『もっと』って言ってるんだよね。
あさ美ちゃんも愛ちゃんも、気持ちよくなっちゃってる時は何言ってるかわかんない時多いもんね。
じ、じゃ、もっと優しく撫でてあげますね。気持ち良くなって下さいね。

クニクニ

あ、これじゃ強すぎかも…

ツンツン

乾いてきちゃった…もっかい涎で濡らして…っと

クニクニ

爪の先だけで押してみたらどうなるかな…

コクン


上目遣いで画面を覗く。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うさP>すごいあsでwAu (00:03)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



マトモに言葉になってないうさPさんの反応。

わたしの指でそうなってくれる事に、嬉しかったりドキドキしちゃったり。
もっと気持良くさせようと、わたしはそのポッチを凝視しながら執拗に爪の先だけで突付きまくった。

ちょっと凹んだり斜め向いたりするポッチ。

…な、舐めたら方が気持ちイイと思うんだけど…
…や、やっぱり怒られるかな?

またも表れた暗号みたいな『うさPさん』の発言を覗き見ながら、
おずおずとそのポッチに顔を近づけて行った。

こんなに真っ赤になっちゃって…突付きすぎたかな?…ん…

「ふぇ?」
そこに舌先が触れた瞬間、プラスチックっぽい感触に疑問が生まれた。

「ん?」
こんなんだっけ?もっとプリプリ……

「はぁっ??わっ!わっ!わっ!おお〜〜〜『ガゴン』『ドカン』痛った〜〜い!もぉ〜〜バカ〜〜〜」

我に返った一瞬後、
わたしは机の椅子を派手に倒しながら、絨毯の上に転がり落ちていた。

肘やら背中やらを擦りながら上半身を起こす。

「お、お父さんとか起きちゃったかな?ばばちゃんはこのくらいでは起きないだろうけど」
そんな心配しちゃう程、もう豪快そのもの。
いとこのミキちゃんが居たら、「アニメかよ!」って突っ込まれたろうね、こりゃ。

とりあえず倒れたままの椅子だけ起こし、なかなか痛みの引かない肘を擦りながら、
起きちゃった誰かが階段を上がって来ないか聞き耳を立てていた。
結局、数分経っても誰かが来る気配はひとっつもしなかった。
――案外、絨毯だと響かないのかね?

「ん?なんだこれ?」
心配して損したじゃん。なんて思っていたら、机の脇に落ちていた変な紐発見。

目だけで先を辿ってみる。
その紐の端っこは、コンセントに刺さっていた。
逆側の形は覚えがあるような無いような…この箱みたいの何だっけ??
とりあえず使ってないらしいと判断してコンセントから引き抜いた。

さて。
さゆPさんにはいい加減付き合いきれないから、ご挨拶してチャットを出よう。
乱れちゃった髪を手櫛で整えながら、改めて椅子に腰掛けた。

あれれれれぇ〜?
明るい筈のパソコンの画面が真っ暗になっていた。
部屋の電気で反射して、そこにぼんやり映る自分に向かって考えてみる。
「電源切ったっけ?…あ」
テーブルに乗っけたさっきの紐の正体を思い出した。

その後、二時間近く掛かってやっと目的のサイトに辿り付いた。
あのまま終わってても良かったんだろうけれど、
初めてお邪魔して話しまくって、さよならの挨拶無しっていうのは気分的に許せなかった。
次回は『いちご』さんとちゃんとお話してみたかったし。
…うさPさんはどう絡んでいいかわかんないけど、会わないことを祈るだけ。
そういや、『さゆ』って誰?『さゆ』って。
とりあえず本名だったら出さないほうがいいと思うんだけど…

当然のことながら、チャットの中には既に誰も居なかった。
けれど、途中で居なくなっちゃった『美海』さんも含めた皆のメッセージが一杯残ってた。


うさPさん?

『きもちよかったぁ♥♥♥』って、何よそれ…

『眉毛さんもちゃんとイケましたか?』って…ちょっとお〜。何もしてないってば〜。

『またチャットえっ…しなーーーい!!するかーーー!!

『上手な人を二人も囲ってるなんてズルイ』ってあんた…いい加減にしてよ。

…そ、そりゃあ二人とも上手なんだろうし?

…キスされただけで腰が抜けそうな程だし?

だけど囲ってるつもりなんてこれっぽっちも…って、おーい!違うから〜〜。


erikaさん?

あなたも『気持ちヨカッタ』って…

お尻にも入れちゃったんですか。ああそうですか。そりゃあベテランさんですね。

……って、わたしはベテランじゃな〜〜い!!

それよりもサラミはおつまみなんだから、入れるとしたら口でしょ〜が!食べ物を粗末にするなーーー!!

…そもそも、ま、前のほうも無いのにお尻になんて何か入れたこと無いか……

ちょ、ちょっとだけなら指が刺さってくる事ありますけど…あれってどちらかというと好きな方ですけど…

…へ〜…いつもちゃんとイける女の人って少ないんだぁ…わたしって凄く恵まれてるんだぁ……

きっ、綺麗になれますかね?ほ、ほんとですか?信じちゃいますよ?

ついでにおっぱいも大きくなったりしますかね?

あ、『寝落ち』じゃないです。ごめんなさい。


美海さん?

あなたは隣で寝ていた彼女さんを襲っちゃったんですか…まあいいですけど。

身体のあちこち触られて、気持ち悪くなければ素質あるんですかぁ…

……そ、そ、そ、素質って。レズって。

だだだ、だって、ちゃんと『いいなぁー』って思う男の子居たりしますし、
マコちぃと裸で抱き合うなんて考えられませんし。…いや、好きなのは好きですがそういうのは…

……愛ちゃんとあさ美ちゃんとは、なんで可なんだろ?

あとは気持ちなんですかぁ…

好きか嫌いかって聞かれれば、二人とも同じくらい好きですけども…差なんてないし…

姿を見ただけでドキドキするかって言われても…

普通の時に手を繋いだりするのは全然嫌じゃないですし、
抱き付かれても重いとか苦しいとかっては思いますけれど…

…う〜ん…はぁ…恋愛感情、ねぇ……

じゃないと、ただのヤリマ……違う!違う!そんなじゃないですってぇ〜〜

『また来てね♥』って、…はぁ。前向きにぜんしょしてみます。
…『ぜんしょ』って使い方合ってるかどうか知らないですけど。

とりあえず、そのうち気が向いて、よっぽどすることが無かったらお邪魔するかもしれませんので…

ん〜?あれ?

ズラズラ〜って全部読み直しても、
『いちご』さんの発言はひとっつも残っていなかった。

あー…回線の調子が悪かったらしいんですか。
うさPさん、フォローありがとうございます。ちょっとだけ見直しました。

『いちご』さんに引かれた訳では無かった事にホッとしつつ、
でもお話できなかった事にちょっとガッカリしながらも、
色々と参考になる意見を残してくれた皆さんへのお礼と、
途中で消えちゃった事のお詫びの言葉を書き残し、そのチャットを閉じた。

さて、寝よ寝よ。っとその前におトイレ。

急に襲ってきた眠気にボーっとしながら、無造作にパジャマとパンツを下ろして便器に座る。

……ふぅ…
……ゴソゴソ
………ゴソ…「やんっ!」
出し切ってペーパーで拭こうとしたら、掠ったポッチに思いのほか感じちゃった。

――なななに〜?これ。…今までこんな事無かったのに。

自分の身体の異変にびっくりしながら、ポッチに触れないように慎重に拭ききった。
でも…
上のほうにも飛び散ってるよね…

覚悟を決めて気合を入れて、新しいペーパーでそこに触れる。

「あっ!」んぐっ…
慌てて口を塞いだ。

「むっ…んっ…むぐっ…」
ペーパーがほんのちょっと擦れるだけで、とんでもなく感じちゃう。
さっき他の部分もムズムズしちゃったけれど、こっちは格段の強さ。
またおしっこが出そうになって手を止めた。

未だにイク時の感覚が怖くって自分では弄れない。
勇気を出せば一人で出来るのかもしれないけれど、
自分で触るのより愛ちゃんとかあさ美ちゃんにされる方が気持ちいいから…

わたしはムズムズしてるそこをそのままに、よれたティッシュが貼り付いたままのパンツを引き上げた。
やっぱりポッチが擦れてジンジンしちゃうけど、トイレットペーパーよりは遥かにその刺激は軽かった。
でも、そのせいかもしれない…

           ◇

「遅刻するわよ〜」って、階段の下からわたしを呼ぶお母さんの声。
寝ぼけ眼でテーブルの上の時計を見る。

……ん〜……ぁ…へっ?!……ええええ〜〜??

この時間じゃ、即効で着替えてダッシュしてもギリギリかもしれない。
慌てて布団を跳ね飛ばして起き上がった。

「もーー!もっと早く起こしてよぉーーー!!遅刻したらお母さんのせいだからねーーー!!!」
自分で目覚ましを止めておきながら、大声でお母さんに定番の濡れ衣を着せる。
しょっちゅう有る事だから、合言葉みたいにいつもと同じ答えが戻ってきた。

その声を聞きながら、パジャマを上下とも脱ぎ散らかしてブラを装着。
制服の掛かったハンガーに手を伸ば…
の前に、一応、中に手を入れて形を整えて、っと。

ちょっとだけサイズアップした胸に満足したら、動きのスピード更にアップ。
制服の上を着てスカート履いて、腰の部分はちゃんと二つ折り返して、
よろけながらソックスをかたっぽ引き上げた時、変な違和感を感じた。

スカートを恐る恐る捲ってみる。
「ぬ…はぁ?」
出てきたびちょびちょパンツに、思わず眩暈がした。

――な、な、な、なに?お漏らし?高校生だよ?夢の中でおしっこしてないよ?

大いに動揺しながらも急いでそれを脱ぎ、濡れてない部分でザッとお股を拭う。

綺麗なパンツを履きながら目を移した先…
パジャマのズボンも見事に股間が変色していた。
一瞬のうちに、夜のお風呂の時にこっそり洗おうと、
パンツとあわせて丸め込んで、布団の下に押し込んだ。

自転車を立ち漕ぎしながらふと思う。
――おしっこの臭いしてなかったっけ。何でだろ?
――若しかしたらえっちな液?あんなに?弄られてないのに??

学校角の黄色の信号をぶっちぎって思い出した。
――夢で二人にえっちな事されてたっけ…
――愛ちゃんとあさ美ちゃんて、夢の中でまでテクニシャンなんだね……

だけど、いつもの気持ちよさは全く覚えていない。
――今日、昼休みにシてもらおうかな?

そうやって、二人にされることを考えるだけで熱くなってきちゃうあそこ…
素質…レ……ん〜……

『ガンッ』
校門の低い段差にタイヤが弾かれた。

「おっ!やんっ…」
心の準備もなく、サドルの先っちょに突然ポッチを強く叩かれた。

危うく転びそうになって、引き気味の腰で地面に足を付く。
おかげでサドルの側面の角を挟むように、グニッて押し付けられちゃったあそこ…
零れそうになった声を無理矢理飲み込んだ。

「んぷっ…」

ぁぁ…パンツ…
短パン置いてたっけ?…
ぁ…臭い大丈夫かな?…

もぉ〜〜!愛ちゃんもあさ美ちゃんも、…ばかぁ〜!


―R(あーる)― (SIDE OF ASAMI 番外編)

(おわり)